2015/12/19 この話はフィクションです
スピー、スピーと可愛らしい寝息が聞こえてくる
神に愛された、整った顔を鼻の下辺りまで炬燵の毛布で覆っている
時刻は午前2時。丑三つ時である
私もそろそろ寝ようかななんて思うのだけれど、この顔をもう少し眺めていたい気持ちにさせるからズルいんだ
こっちのことを大して気にもせず、明日の早朝には楽しみにしていた映画を見に行くのだ
こうして私が思い焦がれていることも知らずに
きっと私の独りよがりだし、思いを告げたところできっと邪険にはしないまでも迷惑に感じる部分があるだろう
そういう気持ちなんだ、これは
思えば知り合った時からそうだ
私はそわそわとした気持ちでいるのにあっちはずかずかと私の心に踏み入り、確固たる立ち位置を築いていった
それも私が不快に思うこともなく自然とスッと入ってきてその存在にすら心地よく感じさせる
そういう所が上手い
けれど、それ以上のアクションは起こさないし、関係を変えようともしない
それを嬉しくも思ってしまうし、じれったくも感じてしまう
そうして思いふけっていても時計は進む
明日というか、今日はサークルの皆で鍋パーティーだ
また新しい一面が見れるかもしてない